東海国立大学機構 名古屋大学 情報連携推進本部

学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 (JHPCN)

学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 (JHPCN)

拠点の概要

 学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点は、北海道大学情報基盤センター、東北大学サイバーサイエンスセンター、東京大学情報基盤センター、東京工業大学学術国際情報センター、名古屋大学情報基盤センター、京都大学学術メディアセンター、大阪大学サイバーメディアセンター、並びに九州大学情報基盤研究開発センターの8つを構成拠点とするネットワーク型共同利用・共同研究拠点です。

 平成22年度より本格的に活動を開始し、平成25年度からは革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の計算機システム(HPCIシステム)の一部として、当構成拠点が提供する計算機システム(HPCI-JHPCNシステム)を当拠点共同研究の研究資源として運用しています。

 超大規模計算機と超大容量のストレージおよび超大容量ネットワークなどの情報基盤を用いて、地球環境、エネルギー、物質材料、ゲノム情報、Webデータ、学術情報、センサーネットワークからの時系列データ、映像データ、プログラム解析、その他情報処理一般の分野における、これまでに解決や解明が極めて困難とされてきた、いわゆるグランドチャレンジ的な問題について、学際的な共同利用・共同研究を実施することにより、我が国の学術・研究基盤の更なる高度化と恒常的な発展に資することを目的としています。

拠点の詳細は、http://jhpcn-kyoten.itc.u-tokyo.ac.jp/ja/をご参照ください。

構成拠点/名古屋大学情報基盤センターの紹介

 名古屋大学情報基盤センターは、スーパーコンピュータ利用技術やネットワーク利用技術の高度化、大規模データを使った数値シミュレーションと可視化技術の高度化、並びに広域仮想化情報サービス環境構築技術やサイエンスグリッドなどの共同研究を推進しており、特に、並列化支援、数値計算法開発支援、大規模可視化に強みを持っています。

本構成拠点の研究部門案内

学術情報開発研究部門  学術情報開発研究部門では、大規模化・多様化が急速に進んでいる学術情報の効果的な収集・分析・活用に関する研究開発を行っています。データベース、情報検索、知識工学、自然言語処理、ウェブ情報サービス、電子図書館などの要素技術を統合して、次世代の学術情報サービスの基盤となる技術の開発を進めています。また、附属図書館などの学内のさまざまな部局とも協力し、学術情報に関連する実務的なサービスについての研究開発も進めています。加えて、名古屋大学における先進的な情報基盤サービスの構築に関連した研究活動も推進しています。

情報基盤ネットワーク研究部門  情報基盤ネットワーク研究部門は、名古屋大学キャンパス情報ネットワーク(NICE)の企画・管理・運用の他、次世代のキャンパス情報ネットワークを支える情報基盤技術やネットワークサービスに関し、様々な活動を展開しています。また、情報科学研究科情報システム学専攻の情報ネットワークシステム論講座の一部として、大学院学生の教育に貢献しています。

大規模計算支援環境研究部門  大規模計算支援環境研究部門では、スーパーコンピュータをより簡単に、そしてより効率的に使えるような環境の構築や、運用に関する研究を行っています。また、流体シミュレーションや構造シミュレーション、地震発生波の数値計算などの分野をテーマに、並列コンピューティングおよび分散コンピューティングに関する研究を行っています。

教育情報メディア研究部門  教育情報メディア研究部門は、情報メディア教育基盤の研究開発とそのサービスの運用支援を目的としています。全学の構成員に対して提供している、「情報教育基盤システム」と「情報メディアスタジオ」という2つの教育基盤システムの安定的な管理・運用に関して情報推進部と協力して行うとともに、自発性を重視する教育実践により、論理的思考力と想像力に富んだ人材育成に資するICT教育環境の構築と利活用に関する研究開発を重要なミッションとしています。また、情報科学研究科メディア科学専攻の情報メディア空間構成論講座として、研究・教育に協力しています。

本構成拠点の研究者一覧は、こちらでご確認ください。

本構成拠点で利用可能な資源

計算資源

令和2年度の課題募集においては導入されるスーパーコンピュータが決定していなかったため、 スーパーコンピュータ「不老」 Type I サブシステム (FUJITSU PRIMEHPC FX1000) に対応するサブシステム(詳細性能未確定)のみを供出資源として記載しました。

ただし、名古屋大学情報基盤センターのポイント制度はサブシステムを横断的に使える制度であるため、 他のサブシステムもご利用いただけます。

令和3年度以降の課題募集ではType I以外のサブシステムも供出資源として記載予定です。

他の設備・資源

本構成拠点研究者による研究事例の紹介

自動チューニング専用言語の開発(片桐孝洋)

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科学技術計算で行われる数値計算シミュレーションを実行する際に、スーパーコンピュータに搭載される最先端計算機において高性能を引き出すためには、計算機アーキテクチャと数値計算アルゴリズムの双方について高度な専門知識が必要とされます。またコード最適化のために試行実行を多数行う必要があり、時間的なコストを要します。この背景から、多様な計算機環境で高性能を発揮する自動性能チューニング(以降、AT)技術開発に期待が寄せられています。本研究では、任意のコードにAT機能を自動付加する専用言語ppOpen-ATの開発とAT方式の評価を、運用中の最先端スーパーコンピュータを用いて行っています。

メニーコア・GPU活用、機械学習(大島聡史)

メニーコアプロセッサやGPUなど、近年のスーパーコンピュータは様々な計算ハードウェアを搭載しており、 ハードウェアの性能を十分に引き出すためにはそれにあわせた適切なプログラムを作成する必要があります。 そのため、従来の計算機システム向けに開発してきたプログラムを最新のスーパーコンピュータ環境で高速に実行するため、 性能の評価や改善に向けて様々な取り組みを実施しています。

GPUは機械学習・AI処理を高速に行う道具としても活用が進んでいます。 名古屋大学情報基盤センターでは2020年7月稼働開始のスーパーコンピュータ「不老」にて、 多数のGPUを搭載した大規模システムをはじめて導入しました。 GPUを用いた機械学習に挑戦したい場合もご相談ください。

地球内部不均質媒体中の波動場解析(永井亨)

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弾性波動場解析

 周波数領域での順問題・逆問題に対応した、任意の異方性・分散性をもつ構造体(たとえば地球内部)の波動場を高精度に解くための理論の開発と数値的検証を行っています。本研究により、地球内部構造の推定、地震火山予測研究、物理探査、原子炉等の構造物健全性評価などの分野において新しいアプローチが開けることが期待できます。

本構成拠点で実施された共同研究の紹介(一覧)

課題の詳細は、http://jhpcn-kyoten.itc.u-tokyo.ac.jp/ja/をご参照ください。

超大規模データ処理、超大容量ネットワーク、超大規模情報システム関連の応募に関して

現在、JHPCNでは共同研究分野の裾野を広げるため、 特に、超大規模データ処理系応用分野、超大容量ネットワーク技術分野、 超大規模情報システム関連分野、および、それらをまたがる分野の研究を強く募集しております。 これらの分野に関係する研究事例、研究案について、以下の別ページにて紹介します。

超大規模データ処理、超大容量ネットワーク、超大規模情報システム関連の応募に関して

問い合わせ先

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